FP三宅金蔵のお金の学校

お金にジャマされない人生を

定期預金を解約するときの注意点

 こんにちわ。FPの金蔵(きんぞう)です。

  今年からNISAを始めようとして、銀行の定期預金を解約をしようとされている方も多いのではないでしょうか。今日はそんな方へ重要な注意点をお知らせします。

 

 二年ほど前、旧NISAへの投資資金にするため、某都市銀行の窓口でまとまった金額の定期預金を解約しました(今でも定期の解約は窓口でしかできない金融機関が多いです)。

 すぐに終わるものと思いきや、窓口の女性に「なぜ解約されますか?」「解約されたお金はどうされますか?」と根掘り葉掘り聞かれました。

 自分のお金なので、丁寧に回答をお断りすると、一旦奥に下がった後、戻ってきて「どうしても確認しないと解約できないと上の者に言われましたので」と困った様子。

 しょうがないので、「母親が介護施設に入ることになったので、入居一時金にします」と適当にウソをつきました。

 

 その後は、クレジットカードへの勧誘に始まり、NISAやイデコの制度や商品の説明が延々と続きました。

 興味本位でどんな商品がありますかと聞いてみると、系列の運用会社が販売する、びっくりするような高い手数料の商品の一覧を見せられたので、丁重にお断りしました。

 

 私はNISAやイデコの制度やネット証券で購入できる金融商品の手数料の水準をある程度知っていたので、勧誘をかわせましたが、何も知らない方だと、そのままその銀行で口座を作ることになったかもしれません。

 普段よく買い慣れている日用品であれば、店頭で購入を勧められて断れても、そもそも制度自体や手数料の相場が分かっていないと言われるがままになりがちですね。

 

 NISAやイデコは、銀行や証券会社など、一つの金融機関でしか口座が作れないので、キホン一度契約すると数十年単位の長いお付き合いになります。

 その際、高い手数料の商品しか揃えていない金融機関だと、トータルでとんでもない金額を失うこととなりますので、くれぐれもご注意ください。

 一つの目安として、今は運用中に毎年かかる手数料(=信託報酬)0.1%を切る低コスト型の投資信託が多数発売されており、信託報酬1%以上の商品は初心者には明らかにおススメできません。

 

 定期預金の解約に行って、金融機関の窓口で商品購入の勧誘を受けた際には、その場では決断せず、自宅でもらったパンフレットの下の隅に小さく書かれている手数料の数字を、必ず確認してみてください。

 ※ちなみに、ゆうちょ銀行の定期預金の解約は、何も質問を受けず、5分ほどで終わりました。