FP三宅金蔵のお金の学校

お金にジャマされない人生を

団塊ジュニアの金融リテラシー

 こんにちわ。FPの金蔵(きんぞう)です。

 私は1970年前半生まれのいわゆる団塊ジュニア世代ですが、はっきり言って、この世代のお金に関する知識や経験(=金融リテラシー)はあまり高くないと感じています。

 このお正月に地元で同窓会があったのですが、NISAの話をしてもピンとくる同級生は皆無でしたね。

 

 自分なりに、なぜこの世代の金融リテラシーが高くないのか分析してみると、

 ①バブル崩壊後に社会に出たものの、まだ本格的な就職氷河期が訪れておらず、正社員になれたおかけで、下の世代に比べると経済的に恵まれている

 ②社会人になりたての頃に、バブル崩壊による大企業の倒産、株や地価の暴落などを身近で見ており、投資に対する抵抗感が強い

 ③職場でリタイアする上の世代は、退職金や公的年金など、まだ社会保障が一定の水準をキープしており、自分たちも何とかなるのではと将来への危機感が薄い

 ④バブル入社の世代(50代半ば)に比べると数が少ない上、年齢的にまだ職場でリストラの対象になりづらい

 ⑤現在、職場のコア人材となっている世代であり、仕事に子育てにとにかく忙しくて時間がない 

 

 そういえば、大学の同期で、バブルの余波で倒産した山一証券北海道拓殖銀行(たくぎん)へ就職した方がいましたね。拓銀の友人はその後、拓銀を救済した北洋銀行でフツーに働いていますが。

 周りを見ても、まだ正社員の方が圧倒的に多く、非正規雇用の波をかぶっていないですね。

 

 ただし、気をつけておかなければいけないのは、現在の日本の社会保障制度を支えているのは、圧倒的に数が多いこの世代だということです。

 裏を返せば、この世代が社会保障を支える側から、支えられる側に回った時は、かなり厳しい現実が待ち受けているでしょう。

 毎年誕生日月に送られてくるねんきん定期便のはがきで、年金見込み額を確認している方はどれだけいるでしょうか?

 

 来年2025年には次期年金制度改正が予定されており、あと十数年後にリタイアする団塊ジュニアは、まともにその影響を受ける事になります。

 とにかく時間がないから、目先お金に困っていないから、先の事は考えてもしょうがないからと現実から目を背けていると、しっぺ返しを受けることになりそうです。

 今後も団塊ジュニアの金融リテラシー向上のために、情報発信していきたいと思います。