FP三宅金蔵のお金の学校

お金にジャマされない人生を

儲け話には裏がある!

 こんにちわ。FPの金蔵(きんぞう)です。

 釣り好きの私は、寒空の中、先日関西のとある海釣り公園へ出かけました。

 本来は今は釣りのオフシーズンなので、ネット上で釣れているかどうかきちんと写真で確認してから行ったのですが、結果は撃沈・・・

 行った先の釣り公園では、確かに一部のごく限られたエリアでは、常連さんとおぼしき方々が次々と大物を釣り上げていたのですが、その他大半のエリアではほとんど釣果なし。

 私と同じくネットの情報を信じて来園したらしき親子連れも、さえない結果に少し寂しそうでした。

 

 たまたま聞こえてきた常連さんと海釣り公園スタッフとの会話では、常連さんが釣り上げた大量の魚が入ったクーラーボックスの前で、

「〇〇さん、ネットに載せる用の写真撮らせてもらいますから」

「どうぞ、どうぞ、撮ってください」

と聞こえてきました。 

 有料の海釣り公園にとって、釣れている釣果情報を写真入りでネット上に掲載するのは、集客のために重要ですから、当然の動きです。

 今回はまんまと、その写真に騙されてしまったようです。

 翻って、昨今の日米株高で、ネット上には、景気のいい話があふれています。

 資産が〇倍になったとか、一か月で〇百万円増加したとか、ご丁寧にスクリーンショット入りで、ブログやエックスで報告されている例を多数見かけます。

 それに引き寄せられて、今から新たに投資を始める方もいる方もいるかもしれませんが、果たして大丈夫でしょうか?

 

 先の事は誰にも分かりませんが、現在の株式相場がバブルで、そう遠くない内に調整局面に入る可能性はかなり高いと思います。

 手っ取り早く儲けたいと大金をつぎ込んだ途端、大暴落が起こり、たった一晩で何年もかけてコツコツ貯めてきた大事なお金が消えてしまうことも、ありうるかもしれません。

 釣りであれば、「釣れなかったけど、キレイな海が見れて良かったね」と自分を慰めて、家路につけますが、投資となれば、話は全く別です。

 投資の世界では、「行動ファイナンス」という面白い考え方があり、人はお金に関して合理的であろうとするが、合理的ではない行動も行ってしまうものであるから、十分注意すべきであると言われています。

 どんなに危ないことだと分かっていても、目の前で誰かが儲けた事実を突きつけられると、自分もそれに参加して儲けたくなる。

 いつの時代にも、新手の投資詐欺がなくならない原因はそこにありますね。

 このブログでは、ムリのない範囲で毎月の投資額を決めた上で、全世界株式に積立投資を続けていくことを強くおススメしています。

 人間は感情の生き物で、目の前の相場を見て、上がれば買いたくなり、下がれば売りたくなるのは当然ですから、そういった感情をできるだけ排除することが何より大切です。

 株価が好調な時も不調の時も、長期に渡り、淡々と一定額を毎月積み立てていけるかどうかが、投資の成否を分ける重要なカギだと思います。

 これからも、過度なリスクは敢えて取らずに、ムリのない範囲で気長に投資と付き合っていきましょう!