FP三宅金蔵のお金の学校

お金にジャマされない人生を

一度財政破綻した方が良いのでは?

 こんにちわ。FPの金蔵(きんぞう)です。

 私の住んでいる地方自治体では、今年に入って、今年度2回目となるプレミアム商品券の配布がありました。

 2千円でプレミアム商品券の冊子を1冊購入すると、5千円分の買い物が市内でできるというものです。

 2020年にコロナが始まってから、確か3度目の配布になると記憶していますが、今回は使用期限も2月から3月末の2か月間と短く、明らかに前回とは違って、何か違和感を感じていました。

 そこで、たまたま今朝の新聞を読んでいると、国から地方自治体にコロナ交付金として、2020年から3年間で18兆円ものお金が配られたとのこと。

 「地方創生臨時交付金」という名目で配られており、使い道はコロナ対応であれば、原則地方自治体が自由に決められるそう。

 年度末の駆け込みで何とか予算を使い切るために、バタバタと商品券を配布した自治体の思惑が分かったような気がしました。

 その記事によると、自治体によっては、コロナ終息を祈った花火大会への支援や、密を避けて一時人気となったキャンプ場のWiFi整備、人影が消えた目抜き通りのイルミネーションや建物のライトアップ など、直接的にはコロナとはあまり関係ないところにお金が使われた事例が多数見受けられたそうです。

 地方自治体も、国から巨額の予算を配布された以上、何とかして<年度内>に使い切らなければいけないため、必死ですね。

 全く別の話ですが、私がよくジョギングする近所の河川の堤防では、年度末の3月近くになると、必ずと言っていいいほど護岸工事と銘打って、大型の重機を使った土木工事が行われます。

 ここ数年大した洪水もなく、特に必要性も感じられないですが、やはり割り振られた予算を使い切らなければいけないでしょうか。

 このブログでは、何度も取り上げていますが、国の借金が近年、加速度的に増加し、1300兆円にも及ぶ勢いです。

 国や地方公共団体は、国民から税金を徴収できる徴税権という特殊な権限を持っており、いわゆるとりっぱぐれがないため、おのずとお金の使い方がユルユルになりますね。

 限られた売り上げや収入でやりくりする一般企業や家庭とは、雲泥の差です。

 かなり極論になってしまうのですが、自力で財政規律が取り戻せないなら、これ以上将来の世代にツケを回さないためにも、国は一度財政破綻して、現在の財政運営方法をリセットした方がよいと思っています。

 裏金問題の政治家の皆さんも全員キレイに強制退場になるでしょうし、直接大きなダメージを受ける国民の低い投票率も自然と改善されるでしょう。

 1997年のアジア通貨危機で、IMF国際通貨基金 )管理下に入った韓国の様に、否応なく緊縮財政が強いられれば、前述のようなムダ使いもなくなるでしょう。

 バブル後の失われた30年ではないですが、破綻が遅くなればなるほど、借金という名の傷が深くなり、回復に時間がかかるのではと危惧しています。