FP三宅金蔵のお金の学校

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【新NISA】麦わら帽子は冬に買え

 こんにちわ。FPの金蔵(きんぞう)です。

 昨年亡くなった父は株が大好きで、亡くなる三日前まで、ネットで売買していました。

 日本の個別株を短期売買して、差益を狙う昔のスタイルで、本人曰く、「大した儲けはないが、認知症予防のため、やっている」とのこと。

 

 そんな父が生前よく言っていたのが、本日のタイトル「麦わら帽子は冬に買え」でした。

 いわゆる昔からの相場の格言で、逆張りの発想から、株は人が買わないときに買う方が儲かるという意味です。

 株を買う<タイミング>に着目した言葉ですが、こういった買い時、売り時に着目する記事やニュースはいまだに多いですね。

 私が好きな投資の格言は、『敗者のゲーム』の著者、チャールズ・エリスの「賢明な投資家は、稲妻が輝く瞬間に市場に居合わせなければいけない」という言葉です。

 株価が急激に上昇する相場のタイミング(=稲妻が輝く瞬間)は誰にも分からないのだから、その上げ相場に乗るため、とにかく長く市場に居続けること、つまり株式を持ち続ける<長さ>の重要性を説いた言葉です。

 さらに、エリスは著書の中で市場に居続ける方法として、個別株式の保有ではなく、投資対象が広く分散された全世界株式のインデックス投信を保有することを強く勧めています。

 株式を保有しつづける<長さ>に着目すると、重要になってくるのは、株式を売買する<タイミング>ではなく、保有する<コスト>です。

 そういった意味で、私はアメリカで上場されている投信、ETF(上場投資信託)で全世界株や米国株に投資しています。

 購入の際にドル転しなければいけないとか、配当を自動再投資できないとのかのデメリットはありますが、何と言っても、保有コスト(=信託報酬)が圧倒的に安いです。

 

 S&P500連動するバンガードS&P 500 ETF(VOO)なら、経費率がたったの0.03%、全世界株式に投資するバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)でも、0.07%となっています。

 VTは、投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Yearの最新ランキングで、唯一ETFとして、4位にランキングしているので、ご存じの方もいるかもしれません。

 

 クレカ積立で、購入時にポイントがつくのも、確かに魅力ですが、私は基本バイアンドホールド、一度買ったら死ぬまで保有し続けるので、保有コストを重視しています。

 あと、昨年の一部報道にあったように、日本の運用会社は、表に出る信託報酬を低く見せるため、その他コストを隠して、総コストをごまかしているのではといった若干の不信感があります。

 いずれにせよ、株式投資の成功のカギは、株式を購入する<タイミング>ではなく、保有する<長さ>です。

 目先の株価の上がり下がりに一喜一憂するのではなく、投資対象がしっかり分散された、信託報酬の低い投信をしっかり選別して、どっしり構えて少しでも長く投資を続けていきましょう!