こんにちわ。FPの金蔵(きんぞう)です。
新NISAで一番人気となっている、全世界株式(オールカントリー)の投信信託(通称:オルカン)で、構成銘柄の変更が行われます。
具体的には、凋落が著しい中国不動産株など、業績不振の101銘柄を投資対象から除外して、代わりに今後大きな成長が見込めるインド株などを組み入れるそうです。
こういった面倒くさい作業を格安の手数料でやってくれるのが、オルカンのいいところですね。
ちなみに、オルカンの投資対象は、MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)というアメリカの金融サービス会社が、All Countrty World Index (ACWI)という株価指数を算出して選んでいます。
先進国23か国と新興国24か国にある、全世界の約3000もの事業会社を投資対象としており、全世界で投資できる株式の約85%を一つの指数でカバーできる優れものです。
今年1月末のデータによれば、投資対象の国別では、
1位:アメリカ(63.16%)
2位:日本(5.62%)
3位:イギリス(3.53%)
4位:フランス(2.88%)
投資先の業界別では、
1位:情報通信(23.52%)
2位:金融(15.99%)
3位:ヘルスケア(11.43%)
4位:消費財(10.74%)
の順となっており、いわゆるGAFAMなど、近年成長著しいアメリカのテック企業がメインとなっています。
また、組み入れ上位の銘柄は、
1位:マイクロソフト(4.09%)
2位:アップル(4.03%)
3位:エヌビディア(2.73%)
4位:アマゾン(2.2.8%)
5位:メタ(1.53%)
の順となっており、今回のAIブームの大本命、エヌビディアもしっかり入っています。
私の大好きな投資の格言の一つに、「干し草の山の中から1本の針を見つけ出そうとするな。干し草の山全部を買え。」というものがあります。
世界最大の資産運用会社である米国バンガード社の創業者であるジョン・ボーグル氏の言葉ですが、分散投資の真髄がよく表れたいい言葉だと思います。
時間と手間をかけて、アップルやグーグルといった未来の大化け企業(=一本の針)を探し出すより、世界中にある将来有望な会社全て(=干し草の山)をまとめて買ってしまう。
個別の銘柄調査に時間をさけない個人投資家にとっては、こういった全世界への分散投資がたった一本の商品で簡単にできてしまうという点で、オルカンはとても優れた商品です。
まさに、いろんな国の味が一枚で楽しめる、デリバリーのよくばりピザの様ですね。
ちなみに、「将来株価が何十倍にもなる大化け銘柄はこれだ!」といったネット広告をいまだによく見かけますが、投資を始めた初心者の方は、くれぐれもひっかからないようにご注意ください。
私はこれまでも、NISAやイデコを使った非課税枠でオルカンへの積立投資を行ってきましたし、今後も迷わず続けていくつもりです。
そこに未来の大化け企業が入っているのは間違いないのですから。