FP三宅金蔵のお金の学校

お金にジャマされない人生を

安易な借金は命取りに

 こんにちわ。FPの金蔵(きんぞう)です。

 日銀がついに2016年から続いたマイナス金利政策を解除しましたね。

 

 今までは、極限まで下がった低金利の恩恵で、誰もが気軽にお金を借りられる環境が整っていましたが、これから徐々にそういった状況は変わっていくでしょう。

 特に、人生で最も大きな買い物となるマイホームを購入するための住宅ローンは、今後大きな影響を受ける可能性があります。

 ちなみに、そういった影響を考える際に参考になるのが、ローンの返済額を誰でも簡単に計算できる<資本回収係数表>です。

 

 

 上記の様に、期間(縦軸)と金利(横軸)から構成されるマトリックス表 となっており、実際の借入額と借り入れ期間、金利が分かれば、簡単に<年間>の返済額を計算することができます。

 例えば、現在の住宅ローンの固定10年の金利がおおよそ1%ですから、仮に1千万円を固定10年、1%の金利で借り入れた場合、上の表から、1000万円×0.1056=105.6万円が、毎年の返済額と計算できます。

 今後、仮にこの金利が3%へと上昇した場合、同じく上の表の数値(黄色箇所)から、1000万円×0.1172=117.2万円へと返済額が増加することが分かります。

 10年間トータルの返済額で比較した場合、金利1%なら、105.6万円×10年=1056万円、金利3%なら117.2万円×10年=1172万円となり、116万円(1172万円-1056万円)も返済額が増加することなります。

 尚、1千万円の借り入れで116万円の負担増ですから、3千万円の借り入れなら、単純にその3倍、348万円の増加となります。

 現在、住宅ローンを組む方の大多数が固定金利より、目先の金利がもっと安い変動金利を選択されていますが、今回のマイナス金利解除を受けて、徐々に固定金利を選ぶ方も増えてくるはずです。

 そういった返済方法を検討される際には、ぜひ上記の<資本回収係数表>を参考にしてください。

 ちなみに、以前このブログ*でも紹介した通り、個人的には、お金にジャマされない人生を送るためには、金利は払うのではなく、もらうべきだと考えています。

 <資本回収係数表>と同じく、簡単に複利効果による資産増加額を計算できるものに、<終価係数表>があります。

 

 

 同じく、期間(縦軸)と金利(横軸)から構成されるマトリックス表となっており、最初に預ける元本金額と、預入の期間、金利が分かれば、簡単に将来の預金額が分かります。

 例えば、1000万円を10年間、金利3%で複利運用した場合、10年後には、1000万円×1.344=1344万円となり、344万円(税込み)の儲けですね。

 つまり、1千万円を3%で10年間借りれば、金利を172万円払うことになり、逆に1千万円を3%で10年間預ければ、344万円のプラスになるので、その差は516万円(172万円+344万円)にもなります。

 

 今回のマイナス金利解除を受けて、今後、お金の借り手にまわるか、貸し手にまわるかで大きな差がつく時代になりそうです。 

 

*(参考記事) 24年1月21日 『金利を払うか、もらうのか』https://fpjinwanofisu.webnode.jp/l/%e9%87%91%e5%88%a9%e3%82%92%e6%89%95%e3%81%86%e3%81%8b%e3%80%81%e3%82%82%e3%82%89%e3%81%86%e3%81%8b/