FP三宅金蔵のお金の学校

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相続税の申告、自分でやってみました!

 こんにちわ。FPの金蔵(きんぞう)です。

 昨年父が亡くなって、相続税の申告を行う必要がありました。

 なんでもとりあえず自分でやってみることを基本スタンスにしているので、市販のソフトを数千円で購入して自力で申告書を作成して、申告してみました。

 率直な感想として、当初思っていたより、意外とすんなりできてしまった感じです。

 FPの資格勉強で重点的に相続を勉強していたことと、亡くなる前に父からおおよその財産の中身について、話を聞いておけたことが大きかったです。

 あと、最近のソフトは優秀なので、必要なデータさえ、きちんと打ち込めば、勝手に自動計算して、申告書を出力してくれるのも助かりました。

 また、入力で分からないことがあれば、ソフトの会社にメールで問い合わせたら、すぐに丁寧に回答してもらえます。

 個人的に、自力での申告をおススメできる方としては、以下の3つの条件があります。

相続税の基本的な仕組みを知っている、もしくは勉強する意欲がある方

②相続する財産が預貯金や証券のみで、高額の不動産が含まれていない方

③<正直に>全ての相続財産を申告するつもりの方

 特に、②については、都市部のマンションや戸建てを相続される場合は、相続税の評価額の計算が非常にややこしくて、専門的な知識がないと難しいかもしれません。

 逆に地方の戸建てや土地だけであれば、固定資産税の納税通知書で評価額が簡単に確認できるので、自力で申告できる可能性が高まります。

 あと、相続財産が高額で、生前に相続税対策を税理士さんに相談されている場合は、そのままその方にお任せする方がいいでしょう。

 ③については、正直に全て申告するつもりなら、申告先である税務署に何でも相談できるという大きなメリットがあります。

 隠す事が何もないので、税務署で対面で相談したり、分からないことがあれば、その都度電話していちいち確認することも可能です。

 更に税務署も正直に申告しようとしているスタンスがあれば、細かなミスをいちいち指摘してくるほど暇ではないはずです。

 ただし、子ども名義の預金(=名義預金)など、申告するかしないか、微妙なラインのものがあるなら、地元の詳しい税理士さんに判断を仰いだ方が賢明です。

 名義預金などは、もっとも税務署から指摘が入る可能性が高いですから。

 自分の場合は、全て正直に申告するつもりだったので、税務署への問い合わせと地元の税理士会がやっている無料の電話相談で、細かな疑問は全て解決することができました。

 データ入力と添付書類の準備で、数か月ほど時間をかけて申告書を作成、提出しましたが、税理士さんに依頼した場合に比べて、おそらく100万円以上の費用は削減できたはずです。

 相続した財産が田舎の空き家だったので、ほとんど無価値のものを相続した上に、費用が発生するというダブルパンチは免れました。

 

 今回の記事を読まれて、もしかしても自分で出来るかもと思った方は、ぜひ一度気軽にチャレンジしてみることをおススメします。

 今のご時世、ちょっとネットで調べれば、ほとんど必要な情報は簡単に手に入りますので。

 ただし、相続税の申告期限は亡くなってから10か月で、直前になってやっぱりムリとなった場合、税理士さんへの依頼が間に合わなくなりますので、その点くれぐれもご注意ください。